開業届とは?副業で出すべきか、提出期限と出し方をわかりやすく整理
この記事のポイント
- 開業届の正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」。新たに事業を始めたときに税務署へ出す書類
- 提出期限は、事業を始めた日が属する年分の確定申告期限まで(国税庁タックスアンサー、令和8年4月1日現在)
- 青色申告をしたい場合は、別に「青色申告承認申請書」の提出が必要で、こちらは期限が早い
- e-Tax を使えば、税務署に行かずにオンラインで提出できる
開業届とはどんな書類か
開業届は、個人が新たに事業を始めたことを税務署に知らせるための書類です。正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」といい、事業を始めたときのほか、事務所を新設・移転・廃止したときや、事業をやめたときにも使います。
提出しても税金が増えるわけではありません。会社員が副業として事業を始める場合でも提出できます。
副業でも出す必要はある?
開業届は「事業」を始めた人が出す書類です。副業の内容が、継続的に・自分の責任で・営利を目的に行う事業といえる規模であれば、提出の対象になります。
一方で、単発のお小遣い稼ぎ程度で、事業と呼べる規模ではない副業の場合、その所得は「雑所得」として扱われるのが一般的です。事業所得と雑所得の違いについては、雑所得と事業所得の違いで解説しています。
迷う場合は、「青色申告を使いたいかどうか」で考えるとわかりやすくなります。青色申告は事業所得などがある人のための制度で、使うには開業届と青色申告承認申請書をそろえるのが一般的です。
提出期限
国税庁のタックスアンサー(No.2090、令和8年4月1日現在)では、開業届の提出期限は次のとおりとされています。
| 書類 | 提出期限 |
|---|---|
| 個人事業の開業・廃業等届出書(開業届) | 事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで |
| 所得税の青色申告承認申請書 | 原則、青色申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に新たに事業を始めた場合は、事業開始の日から2か月以内) |
とくに注意したいのは青色申告承認申請書の期限です。開業届より期限が早いため、青色申告を使いたい場合は、開業届と同じタイミングで出してしまうのが確実です。
提出方法は3つ
- e-Tax(オンライン):マイナンバーカードなどを使って、自宅から提出できます。
- 郵送:納税地を所轄する税務署へ送ります。控えを返送してもらう場合は、控えと返信用封筒を同封します。
- 税務署の窓口:直接持参して提出します。
書類の様式は、国税庁のウェブサイトの「税務手続の案内」からダウンロードできます。
書くときに迷いやすい項目
- 職業:「Webライター」「デザイナー」など、事業の内容がわかる名称を書きます。
- 屋号:任意です。決まっていなければ空欄でも提出できます。
- 開業日:実際に事業を始めた日を書きます。
- 所得の種類:事業として行う場合は「事業(農業)所得」にチェックします。
出す前に確認しておきたいこと
- 勤務先の就業規則:副業が認められているか、届け出が必要かを確認しておきましょう。
- 失業手当などへの影響:雇用保険の給付を受けている場合、開業届の提出が受給に影響することがあります。ハローワークで確認してください。
まとめ
- 開業届は事業を始めたことを税務署に知らせる書類で、提出しても税金は増えない
- 提出期限は、開業した年分の確定申告期限まで(令和8年4月1日現在)
- 青色申告を使うなら、期限の早い青色申告承認申請書もあわせて提出する
青色申告の具体的なメリットは、青色申告と白色申告の違いでまとめています。
この記事は 2026年10月時点の公開情報にもとづく一般的な解説です。制度は改正されることがあります。ご自身のケースは税務署や税理士にご確認ください。